回復期病棟のご案内
回復期とは
「回復期」とは、容体がどんどん変わる「急性期」を経て、病気やけがの状態が安定し、からだが回復に向かう時期です。
手術や検査が終了してからだの状態が安定した患者さんへ、急性期後の療養・在宅復帰の準備・早期の社会復帰のための集中的なリハビリテーション等を提供するため、当院では平成26年10月1日より5階西病棟(50床)を地域包括ケア病棟として、平成31年2月1日より6階東病棟(30床)を回復期リハビリテーション病棟として開設しています。
回復期リハビリテーション病棟とは
回復期リハビリテーション病棟は、脳血管疾患や大腿骨頚部骨折等で急性期を経て、まだ医学的・社会的・心理的なサポートが必要な患者さんに対して、食事・更衣・排泄・移動・入浴等の日常生活動作(ADL)へ集中的にリハビリテーションを実施し、心身ともに回復した状態で自宅や社会へ戻っていただくことを目的とした病棟です。
早期回復を目標に、主治医をはじめ看護師、リハビリテーションスタッフ、医療ソーシャルワーカー(MSW)等の多職種が協力して専門的な支援を行います。
どのような場合に回復期リハビリテーション病棟に入院となるのか?
回復期リハビリテーション病棟入院対象の疾患と条件は、以下のように定められています。
疾患 | 入院期間 |
---|---|
脳血管疾患、脊髄損傷、頭部外傷、 くも膜下出血のシャント術後、脳腫瘍、 脳炎、急性脳症、脊髄炎、多発性神経炎、 多発性硬化症、椀神経叢損傷、義肢装着訓練 |
150日 |
高次脳機能障害を伴った重症脳血管障害、 重度の頸髄損傷および頭部外傷を含む多部位損傷 |
180日 |
大腿骨、骨盤、脊椎、 股関節または膝関節または2肢以上の多発骨折 |
90日 |
外科手術または肺炎等の治療時の安静による廃用症候群 | 90日 |
大腿骨、骨盤、脊椎、 股関節または膝関節の神経、筋または靭帯損傷 |
60日 |
股関節または膝関節の置換術後 | 90日 |
※患者さんの症状により、入院期間は短くなることがあります。詳細は主治医にご確認ください。
地域包括ケア病棟とは
急性期の治療が終了し症状が安定したものの、すぐに自宅や施設での療養に移行するには不安のある患者さんに対して、しばらくの間、入院療養を継続し、在宅復帰に向けての準備を行う(ポストアキュート)ほか、在宅や介護施設にいる患者さんの急性増悪時に入院医療の提供を行う(サブアキュート)ことを目的とした病棟です。
在宅復帰支援計画に基づき、主治医をはじめ看護師、リハビリテーションスタッフ、医療ソーシャルワーカー(MSW)等が協力し、在宅復帰に向けてのサポートを行います。
どのような場合に地域包括ケア病棟に入院となるのか?
ご入院の対象となる患者さんは、在宅あるいは介護施設等に復帰予定で、入院治療により症状が改善、安定した後、もう少し経過観察や在宅での療養準備が必要な方となります。
主治医が判断し、患者さんおよびご家族の方に提案し、ご了解いただけた場合、地域包括ケア病棟へ転棟いただき、継続入院となります。
入院期間は状態に応じ調整いたしますが、限度は転棟から60日となります。
入院中に病棟を移り、環境が変わることは大変かと存じますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
入院費用について
入院費用については定額で、入院基本料、投薬料、注射料、処置料、検査料、画像診断料、リハビリテーション料など、ほとんどの費用が包括となります。