糖尿病内科
当科では、糖尿病の早期発見、早期治療、適切な血糖コントロールによる合併症の予防や進展防止を目指しております。
合併症のある患者さんでは眼科、腎臓内科、循環器内科、皮膚科、整形外科など関連各科と連携しながら診療しております。
糖尿病は患者さん自身が主治医となって、医療スタッフと相談しながら療養に取り組んでいただく病気です。
糖尿病教室
当院では、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、理学療法士、検査技師による療養指導チームで患者さんと共に血糖コントロール改善を目指しています。
糖尿病のコントロールや合併症対策のため、あるいは患者さんに糖尿病についてさらに知識や実践を向上させていただくことを目的に、丁寧な外来診療はもとより、 糖尿病教育・治療入院、あるいは糖尿病教室、栄養指導やフットケアといった療養指導を行っております。
糖尿病教育入院特別食のご案内
糖尿病教育入院特別食
糖尿病教育入院期間中に、糖尿病の食事療法について理解を深めていただくことを主旨として特別食をご用意しています。
糖尿病食のポイントを織り込みつつ、見た目も華やかな内容となっており、「糖尿病食=制限食」というイメージが変わるきっかけをご提供できればと思います。
お申し込み方法
入院時の栄養食事指導後にご希望を確認させていただきます。
自己負担額について
通常の食事代に加えて1食220円(税込)をご負担いただきます。
アレルギー・キザミ対応について
アレルギー、キザミ等の個別対応はしていません。あらかじめご了承ください。
糖尿病とは?
糖尿病は「インスリン(血糖値を下げる働きをするホルモン)作用不足による慢性の高血糖状態を主徴とする疾患症候群」です。 ライフスタイルの欧米化により糖尿病が急増しているのは皆さんご存知のことと存じます。 糖尿病患者数は約950万人、糖尿病予備軍も含めると約2,050万人となり、成人の5人に1人は糖尿病患者あるいは予備軍であるとされています。
適切な治療が行われない場合、高血糖に基づく症状が出ることがあり、高血糖や代謝異常が慢性的に続けば細小血管症(網膜症、腎症、神経障害)や 大血管症(脳卒中、心筋梗塞、狭心症、糖尿病足病変)を起こし、生活の質を低下させます。
これらの合併症による失明は年間約3,000人、腎不全のために血液透析を始める患者さんは毎年新たに約13,000人を超えています。 しかし、糖尿病の治療で血糖コントロールをきっちり行えば、合併症はほとんど防げることが分かっています。
糖尿病教育入院
平成27年には当院独自の糖尿病教育入院パンフレット「Re-boren」を作成し、使用開始しております。「Re-born」は「生まれ変わる」ことを意味しています。
教育入院(1~2週間)では「Re-born」を用いて糖尿病のことを学んでいただき、食事・運動療法の体験、栄養相談、合併症の検査やインスリン分泌能の検査を行います。
糖尿病患者さんは誰一人として同じ状態の方はいません。 それぞれの患者さんに合った治療や療養指導をチームで話し合い、提案させていただきます。
糖尿病治療の目標は、糖尿病合併症の発症や進行を抑え、健康寿命をまっとうすることです。当院でRe-bornしてみませんか?
糖尿病の薬物療法について
糖尿病の薬物療法には、飲み薬と注射があります。1型糖尿病では、生存のためにインスリン注射が必須となります。
2型糖尿病の場合、食事療法・運動療法共に頑張っているけれど、どうも血糖コントロールが良くならない、といった時には飲み薬やインスリン注射を使います。
「お薬は最低限で」「自分の力だけでなんとかしたい」と頑張りすぎず、飲み薬の力を借りた方がいい場合には、上手に薬を使っていきましょう。合併症の発症や、悪くなることを防ぎ、毎日元気に過ごすことも大切です。これまでは、毎日の管理が必要な薬ばかりでしたが、病気の状態によっては週1回の注射、週1回の内服薬を使用することができます。
配合薬といって2種類の薬を1つにまとめた内服薬もあります。
なかなかうまく血糖コントロールができないな、と感じていたら主治医に相談してみましょう。
フリースタイルリブレ/リブレプロによる血糖プロファイルの把握
当院では、2019年度よりフラッシュグルコースモニタリングシステムを導入しております。
各患者さん一人ひとりの持続的な血糖プロファイルを把握することで、これまで把握できなかった夜間の低血糖や、食事・運動中の血糖変動等がわかるようになり、きめ細かな薬剤調整ができるようになりました。
透析予防外来の開設
糖尿病合併症の一つである「糖尿病性腎症」は、今や日本人の透析導入の最多原因疾患であり、糖尿病患者さんの腎臓を守るということが重要な課題となっています。
ところが、実際に糖尿病性腎症が進行しても、自覚症状が出現するのは透析導入に至る直前です。このため、症状が出ないうちから積極的に腎症の有無を確認し、早期に対策を講じる必要があります。
当院では2020年3月より透析予防外来枠を毎週金曜日に設け、医師・看護師・管理栄養士が連携して糖尿病性腎症について療養指導を行っております。
実績
【2023年度の治療・教育入院数】61件
【2023年度の外来・地域からの紹介数】86件
【糖尿病療養指導士の在職人数】
日本糖尿病療養指導士(CDEJ)7名
地域糖尿病療養指導士(CDEL)2名
フットケア指導士1名
2020年4月1日より糖尿病学会認定教育施設Ⅰの認定を受けました。
当院の教育入院(1~2週間)では合併症の検査やインスリン分泌能の検査を行い、治療方針を決定するだけでなく、当院独自の糖尿病教育入院パンフレット「Re-born」を用いて糖尿病のことを学んでいただき、食事・運動療法の体験、栄養相談を通して「Re-born」してもらえるよう心がけております。
また平成28年にはインスリンポンプ療法導入も対応を始めました。今後は持続血糖測定( CGM)も対応可能となります。血糖変動の激しい症例や1型糖尿病、糖尿病合併妊娠の症例がありましたらご紹介をお願い申し上げます。
スタッフ紹介
氏名 | 役職 | 専門分野 | 所属学会・資格など |
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吉村 尚 | 副医長 | 糖尿病 内分泌 |
医学博士 日本内科学会(認定医) 日本糖尿病学会(専門医) 内分泌代謝・糖尿病内科領域暫定指導医 日本内分泌学会 日本病態栄養学会 日本抗加齢医学会 |
田中 紀實 | 非常勤医師 | 糖尿病 |
医学博士 日本内科学会(認定医・総合内科専門医・指導医) 日本糖尿病学会(専門医・指導医) |
中島 寿樹 | 非常勤医師 | - |